2007年9月13日木曜日

ウェールズで有機農家になる1

家から自転車で15分ほどのところに畑を借りられることになった。家主のピーターとリンはユニークなアーティスト夫婦で、州から農地保全のための補助金を得て、有機農業を目指す若者に安く貸している。全体で2ヘクタールほどの土地に3棟の温室と2棟のビニルハウス、その他ピーターのスタジオとキャラバンが3軒。一般の農場と異なって色とりどりの花やハーブ、果樹が庭を活気よく見せている。

今年から契約したというジョーは、パートの仕事や娘の子守の合間に畑にやってくるので、なかなか野菜づくりに本腰が入れられない。地域の宅配野菜にトマトやほうれん草を出荷しているが、温室のトマトはすっかり放置状態。ほうれん草も間引きを怠っているうちに押し競饅頭だ。これもパーマカルチャーのテクニックの一つなのだろうか、それとも単なるナマクラなのか。

日本でも最近流行っている自然農法。こちらでもよく話題になっているし、コースなどもあちこちで行われている。私もいくつか受講してみたが、理論はわかっても具体的な技術になると曖昧だし、実際にきちんと生産しているガーデンを見たことがなく、いま一つ納得できていない。実践しながら理解するのが一番。ここでいろいろ実験、体験したら自分なりの手法を獲得でくるだろう今からわくわくしている。ちなみにジョーの野菜は見た目は悪いが、味は驚くほどいい。彼の手伝いをしながら、この夏は今まで食べたことのないような甘くておいしいトマトを毎日食べることができた。

クリスと私は、ジョーと一緒に土地の一部とビニルハウスを借り受けることにした。600平米の土地は素人が始めるには十分な広さだ。ガラスが入っていないが2棟のグリーンハウスもあるし、給水施設も近くにあってとても便利だ。意気揚々と土づくりにとりかかる。シバムギがはびこって除草に一苦労。取り憑かれたように雑草と格闘するクリス。おかげで腰痛に泣くことに…。

0 件のコメント: